G-Gの割り切れない何か

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トモダチコレクション新生活の同性婚について

ファイアーエムブレムifの同性婚について検証した際に、幾度か名前が挙がったので、ついでに情報をまとめておこうと思う。

※私は「トモダチコレクション新生活」は未プレイであるため、本記事は推測と伝聞によって書かれています。後に文章の修正を行う可能性があります。

 

まずは、トモダチコレクション新生活同性婚機能が削除された!?というデマが海外で広まってしまったというニュース記事。

 

newsphere.jp

 

本作の海外販売開始は2014年06月以降だったので、このデマが広まったのは販売開始前である。(日本も海外も未プレイで非難が飛び交うのは同じで少し安心した)

 

  

簡単に要約すると以下のようになる。

  1. 本作に同性婚の機能は最初から実装していない
  2. しかし同性婚が可能な様に見えてしまう現象が2点存在していた
  3. 02.のうちの1点はセーブやコンティニューが不可能になってしまう重大なバグを含むものだった
  4. 任天堂は03.の重大なバグを含んでいる方の1点を修正した
  5. 04.についてのニュースが正しく翻訳されず「任天堂は同性愛をおかしいと思っている!」と誤解される
  6. 05.のニュースサイトが任天堂の事情説明を聞いて記事を訂正する
  7. 同性婚が実装されていないことは理解したものの、実装を求める署名活動などが開始される
  8. 07.についての討論が行われている

 

次に、同性婚の実装要望(おそらく上述の07.)に対する任天堂の回答が問題になってしまったというニュース記事。

 

www.excite.co.jp

 

この記事の掲載日時は2014年05月14日であり、上述の記事と同様に海外版の発売前である。

 

簡単に要約すると以下のようになる。

  1. 本作では新仕様として出産イベントが追加されている
  2. 結婚および出産が可能なのは異性同士のカップルのみである(異性婚のみ)
  3. 任天堂ファンの同性愛者が、ゲーム内で自分と婚約者を模したキャラで結婚したいので、同性婚の実装を要求した
  4. 任天堂は03.の要求を拒否した上で「社会的主張があるわけではない」と表明
  5. 海外メディアは04.の回答を差別的だと非難
  6. 任天堂は05.を受けて04.の表明を撤回し、本作は無理だが次回作で検討すると発表
  7. 06.の回答で一応事態は収束した
  8. 欧米と日本の差別に対する対応の違いが今回の騒動の原因
  9. 今後は「主張はない」は差別をしてないことを意味しなくなるだろう

 

最後に、実際に本作をプレイしたことのある方のブログ記事。

(結論にたどり着くわけではないが、私は状況がよく理解できたし納得がいった)

 

どうして『トモダチコレクション』には同性婚の仕様が入らなかったのか やまなしなひび-Diary SIDE-

 

以上で情報のまとめは終わりである。

 

一連の記事について私見を挙げると以下のようになる。

※以下はブログ記事の要約ではありません

  1. 本作は自作キャラクターに、強く自己投影して遊ぶことが可能
  2. しかし、一部のプレーヤーは01.の遊び方を望んでも自分の性指向(主に同性愛)を再現できない
  3. 本作のキャラクターは全てノンプレイアブルであり、AIで勝手に判断して恋愛することになる
  4. 03.より、02.のプレーヤーは望まぬ性指向(異性愛)を強要される可能性がある
  5. キャラクターに性指向の実装をすることは技術的には可能だろうが、04.を発生させないようにすることは決して簡単ではなく、複雑性が非常に増すため追加パッチ等での対応は困難と思われる
  6. 05.より、ゲームの根本からの再設計が必要になるので、次回作での対応というのは納得できる

 

上述01.~04.を踏まえると、私は本作に同性婚を実装すべきだと考える。

これは本作のキャラクターが、FF10などのキャラクターの様に来歴や性格が既に決定されている者ではなく、SkyrimやFF14のように自分=キャラクターとしやすい者であるからである。

後者のようなキャラクターについては、自己の性指向=キャラクターの性指向として扱われるべきだと、考えている。

 

ただ、本作は公共の物ではなく、単なる商業製品である。

上述06.の対応を行った結果、売り上げはコストを回収できるほどに伸びるのか、疑問が残る。

 

商業製品が政治的に正しくなった結果、コスト回収できませんでした。ではメーカーが骨折り損のくたびれ儲けになってしまう。

06.の対応を行うとメーカーがコミットするのであれば、これを要求したプレーヤーは少なくとも購入をコミットすべきだろうと、考える。(評価は好きに付ければ良いと思う)

 

 

 

※以下は余談である。

かつて、小中学生の男子向けのアニメ・コミック原作の作品のゲームが発売された際に、購入したプレイヤーに葉書アンケート(キャラクターの人気投票含む)を行ったところ、平均年齢16歳かつ7割が女性という驚くべき結果をたたき出した。

 

ゲームメーカはこれに答え、次回作には投票結果1位と2位のキャラクターを特別に追加した。

追加されたキャラクターは、原作の中の重要人物というわけではなく、小中学生の男子にとても人気ということもなく、ただ単に女性人気がとても高かっただけであり、登場させなくてもゲーム上のストーリー進行に全く問題なかった。

 

差別問題と同列に語るべきではないが、メーカに対して良い対応を求めるならば、良い購入者であること以上に訴求力のある行動は無いのだと思う。